子供の野菜嫌いを克服するために調べていたら、「子供の好き嫌いはあって当然だな。」と逆に納得してしまったのですが、その理由となったのが今回ご紹介する一冊。
私なんかよりも、「毎日の料理が大変!」と悩んでいるママにぜひ読んでもらいたい内容だったので、駄文ながら紹介させて頂きます。
photo credit: Making Rice Crispy Treats with Grayson via photopin (license)
「子どもが野菜嫌いで何が悪い!」
タイトルしてから私の常識を真っ向から否定してくれてるので、思わず気になり購入してしまいました。単に子どもが野菜嫌いでいいという内容ではなく、今の栄養教育や食育ブームというものがどれほどいい加減なもので、自分がそれにどれだけ流されていたのか考えさせられる内容でした。
全体のあらすじとしては、子どもには好き嫌いがあって当然。苦手なものは食べさせなくていいという内容から、今までの栄養教育の矛盾を指摘しています。
そしてもっとも考えさせられる内容は、子供の野菜嫌いよりも、それ以上に大きな問題が現代の食生活にあるということ。最後はそんな食生活をどうやって変えればいいか教えてくれます。
子供は野菜を食べなくてもいいの?
タイトルからすると「野菜は食べなくてもいいの?」って勘違いしてしまいすけど、この本で伝えているのは、子どもが苦手な野菜のこと。さつまいもや枝豆、トウモロコシなどは逆に好きな子が多いと思うんですけど、どうでしょう?
野菜といっても、葉物や根菜、果菜に豆類といろいろあります。その中で苦手なものを意地になって食べさせるのにどれだけ意味があるのか。
言われてみると確かに...。
子供の嫌いなものって緑色のものが多いことに気づきませんか?
例えば緑色のトマトには微量のアルカロイドという毒が含まれているんですが、赤くなるとその毒はほとんど消えてしまうんです。未熟な状態だとまだ種ができておらず、毒で食べられるのを防いでいるのです。
こういう事を子供は本能的に感じとっているようで、緑色の食べ物を嫌がるということみたいです。
ピーマンを嫌いなのには最もな理由がある
食べ物を食べて味を感じる器官は、舌や口の中にある味蕾(みらい)というもので感じとります。
味蕾の数は赤ちゃんの時、12,000個ぐらいあるんですが、大人になると6,000個~9,000個に減ってしまいます。スポンサードリンク
昔は苦くて食べれなかったものが、大人になったら食べれるようになるのは苦さを感じづらくなったのが理由。
ということは、大人が少し苦いかなと感じるものは、子供にとってとてつもなく苦いもんなんです。よく無理矢理食べさせたりすると飲みこめず吐き出したりしてしまいますが、大人だって苦すぎたら吐き出しちゃいますよね。
でも、逆をいうと甘さも同じ。大人以上にとてつもなく甘く感じるので、食べ過ぎていると甘党になってしまう子が多いみたいです。小さいうちは、出来る限り甘さを控えるようにした方がいいです。
野菜嫌いより深刻な子供の食生活
文部科学省学校保健調査報告書によると、過去30年間で肥満児は3倍に増加。また、それに伴う小児の糖尿病など生活習慣病の増加。そしてこれからも増え続けていくことが予想されている。
その大きな原因として、著者は以下のことを最大の問題としてます。
パン、菓子パン、ラーメン、スパゲティ、ピザ、ハンバーガー、ホットドック、焼きそば、お好み焼きなどはすべて、砂糖や油脂類、あるいはマヨケソ(マヨネーズ、ケチャップ、ソース)がたっぷり使われています。
そのため、非常に高脂肪、高カロリーです。これらを常食するようになったことが現在の食生活の最大の問題なのです。
この理由についても、なぜ砂糖がいけないのか、パン類がいけないのかなど本の中でわかりやすく説明しています。
子供の食生活を変えるには
食生活を変えるといっても、現代社会ではなかなか変えることができないのが現実。そんな中でも、大事な部分(土台)には時間やお金をかけ、どうでもいい小さな部分は手を抜くことで余裕がもてます。
著者いわく、食生活にははっきりとした優先順位があるということです。この優先順位を守ることで食生活の問題はほとんど解決できると提案しています。そしてその解決策を具体的に記したのが「食生活改善の十カ条」
その中でも最初の5カ条は幼児期の子供にとても重要ということなので一部紹介します。
食生活改善の十カ条
①しっかり、外遊びをさせよう。
②子供の飲み物は水、麦茶、番茶
③朝ごはんをしっかり食べさせる
④子供のおやつは食事と考える
⑤「カタカナ主食」は日曜日
まとめ
下記の文を読んで、確かに自分でもバカげたことをやっていたことについ笑っちゃいました。
ピーマンドーナツというのがあります。ピーマンをミキサーにかけて小麦粉に混ぜます。
それを揚げて、砂糖をまぶして食べさせましょう、というのです。
ピーマンを食べさせるのではなく、単に甘いドーナツを食べさせているとしか考えられません。
子どもが食べない時はホットケーキミックスに野菜を混ぜて食べさせていたんです。その時はこれで野菜とってるから大丈夫なんて思っていたのですが、まさに同じことをやっていました。
ただ私の場合は、この手の知識があまりないので、受け入れやすかったけどしっかり勉強されている方はどうなんでしょうね。
それに言い方がちょっと強いんですよね、もう少し批判の仕方もとげとげさがなければもっと共感がうまれたのかなと思います。
それでも、この本はおすすめ。とくに「子供が野菜を食べてくれない」、「栄養バランス」をどうしたらいいのか悩んでるママにとっては、気持ちが楽になる一冊だと思います。