脳科学者がすすめる頭のいい子に育てる6つの方法

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脳科学おばあちゃんで有名な久保田カヨ子さんと、その旦那さんで脳科学者の久保田競氏が執筆した「育脳家族」。よく早期教育が大事だというけど、0歳から英会話に通わせたり、幼児教室に行ったりなんか違和感があったんですがこの本を読んでほんとの早期教育というものはこういう事が大事なんだと、つくづく思いました。

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はじめに

頭のいい子ってそもそもなんだろう?

3歳から読み書きができる子?計算できる子?

でも、そんなものは小学生になれば誰だってできるもの。
久保田競氏はこの本で次のように定義してます。

この本でいう「頭が良い」とは、前頭前野がよく働いて、問題解決ができることです。

前頭前野というのは、脳の中でもいろんなことを考えたり判断したりする特に重要な部分。さらにその中にある前頭極(10野)と言う部分は人間にしかなく、特に高度な働きをする。「脳を鍛える」ということは「10野を鍛える」と同じ意味になる。

脳は階層的に動く

例えば、目で見た情報は脳のあらゆる部分を一瞬にして次から次へと、高次なところに伝達され認識している。その情報を伝達するのが神経細胞(ニューロン)。脳に140億個もありそれぞれ繋がっていて、このつなぎ目を「シナプス」といいます。

シナプスを簡単にいったら神経細胞を繋いでいる配線みたいなものでしょうか。新しい経験をすればするほどできていき、神経細胞の繋がりをより強固なものいにしていきます。

物事を考えるスピードが早い人を「頭の回転が早い」とよく言いますよね。これはシナプスが関係しているんです。シナプスが多いと脳の伝達スピードも早くなり、この回路がますます密になっていくことが「脳が発達している」状態。

脳を育てるのは3歳まで?

ハッテンロッカーという人の研究によると、前頭前野と耳から入ってきた音を認識する聴覚野では3.3歳で密度が最大になり。見たものを認識する視覚野では生後8ヵ月のときにピークになると言っています。

よくある3歳までの早期教育というのはこういところから生まれてるのかも。では、3歳を過ぎたら意味がないの?ってことになりますが、そんなことはないです。

脳でもっとも重要な前頭前野は12歳ぐらいがピークとなり、大人と同じぐらい働く。そのため、12歳ぐらいまでは、意識してたくさん脳を使うようにすることが大切です。

では、どうやって実践していったらいいのか

頭のいい子に育てる方法

1.ワーキングメモリーを鍛える

ワーキングメモリーというのは、一時的な記憶のこと。例えば買い物など。
目的を達成したら覚えておく必要のない早く忘れた方がいい記憶。

生後6ヶ月くらいの赤ちゃんで1秒くらいは覚えている、1歳までにはだいたい10秒くらい覚えられるようになります。

赤ちゃんの時は「いないいないばあ」をすることでワーキングメモリーが鍛えられます。
最初は1~2秒で始めて、徐々にその時間を長くするといいでしょう。

大きくなったら普段の生活でも意識して実践してみる

ごはんを食べている時、何もいわず最後にデザートを出すのではなく、食べ終わったらデザートにメロンを食べようねと伝えておくと、そのあいだ覚えようとします。

外に出かける時も、今日はどことどこに行くのか、どうやってその目的地まで行くのか道のりを予め教えておき、ときどき尋ねたりしてみる。

2.褒めることで脳を育てる

小さな目標を達成させる→ほめる→ドーパミンが出る→自らやりたがる

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怒っても脳にいいことはないので、親は褒めることをみつける。
できないから怒るのではなく、上手にやらせるため、ほめる努力をする。

「ご褒美」は子供の脳を発達させる

欲しがるものをすぐあげるのではなく、待つことを覚えさせ、やっと手に入った方が喜びも大きい。
お菓子を食べたいと言いだしたら、「すぐ、いいよ」ではなく、「じゃあ、お片付けしたらね」と言えば片付けをするようになる

3.NO-GOとGO

行動を抑制する働きを「NO-GOシステム」という。

例えば横断歩道、赤信号で止まるといのは、このシステムが働いているからで、だいたい1歳位から覚えられようです。

しないことを褒める

できたことは誉めるけど、しなかったことを誉めるのはなかなか難しい。例えば食事中、立っったりすることはよく注意するけど、最後まで座って食べられた時は特に褒めない。

食事中に立ち歩かないようにしたければ、最後まで座って食べられた時にしっかり褒めるようにするのが効果的。

実生活ですぐに止めさせる必要がある場合、「ダメ」「ストップ」と強い口調で伝え、すぐ止めることを学習させる。それができたら、誉める報酬を与える。

4.「我慢すること」は脳にいいのか

我慢させることは、脳の発達上はよくないとのこと。脳は気持ちの良いことをすればどんどん発達し、逆に、嫌だと思うこと、ストレスを与えるようなことをすると、思考力が低下し、頭が悪くなっていく。

では、何でも好きなものをあげればいいの?ってことになりますが、これも頭の悪い子を作ることになる。

正解は、我慢をさせるのではなく、ご褒美として報酬を与えるようにする。ただ我慢するだけだと脳にとっては悪いけど、ご褒美があるとわかると嬉しいから我慢するようになるし報酬がもらえることで、親への信頼感も深まります。

5.ミラーニューロンシステムを使って、運動させる

ミラーニューロンというのは、目にした行為をあたかも自身のものであるかのように「共鳴する」運動神経細胞。「物まね細胞」「共感細胞」なんとも言われてるようです。

簡単に例をあげると

・あくびがうつる
・笑ってる人をみると、こっちも笑ってしまう
・ジャッキーの映画を見た後、強くなった気がする

これをうまく使って、子供の運動能力をあげることができる。

例えば、逆上がりや跳び箱ができなかった子を教える時あなたならどうします?

「勢いをつけて!」、「補助してあげるから」など、言葉でアドバイスする方がいいかと思いますが、それよりも上手な逆上がりや跳び箱を見せる方が早くできるようになるらしい。

ミラーニューロンは運動以外にも、箸の持ち方など普段の生活でも働いてます。間違った使い方をしていると、子供も真似てしまうので、真似されたくない行動は見せないようにした方がいいです。

6.ミラーニューロンで「気持ちの理解力」を高める

相手の表情を見て、その気持ちを読み取るのにもミラーニューロンは関係している。自閉症の子はミラーニューロンが機能してないという研究結果もある。

この働きを高めるには「相手をよく見る」ということが大切。幼児なら「にらめっこ」は相手の顔をよく見ないといけない遊びなので、いろいろな表情をみせると脳が鍛えられます。

叱る時も、子供の目線までしゃがんで、しっかり怒っている顔を見せると伝わりやすい。

まとめ

この本は久保田競氏の脳科学者としての専門的な話だけでなく、カヨ子おばあちゃんが実践してきた子育てエピソードが随所に登場。ちょっと難しい話で疲れたって時に、タイミングよく入ってくるので読みやすい内容だった。

今回は、子育ての部分について注目しましたが他にも家族みんなで脳を鍛えられる方法など書いてあって、早速実践。最近ジョギングを始めたんですがその理由は内緒です。

最後に久保田カヨ子さんの言葉が印象に残ったので

子育ては究極の脳トレ
使命感にかられてやるよりも脳を鍛えてるぐらいの軽い気持ちでやる

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